佐藤タイジ
2010年01月21日
心の深い部分まで、ジリジリとにじり寄ってくる言葉の数々。そしてあらゆる感情が織り混ざった演奏。佐藤タイジが繰り広げるライヴには、大きなパワーと感動の渦が激しく巻き起こっていた。
早くも、さんごステージのトリを務める彼がひとりステージに。ひとたび演奏がスタートを切ると、ひたすらギターを掻きむしっていく。ただただ圧倒的な表現だ。その姿を目の当たりにして、無心に身を委ねている自分にハッとさせられる。いつの間にか、夢と現実をさまよっているような気持ちになっているのだ。
「THEATRE BROOKが再始動することを決めた年…」。そんなMCに、多くの人達から歓声が。待ちにまった復活の光景を、想像した人も多いのではないだろうか。自分もすぐに、期待に胸が高まっていくのが分かった。
孤独を感じる歌を、ぞっとするほど本能を剥き出しにして歌い上げていく彼。それが空気に乗って響き渡ると、なにかと向き合う力や生きる勇気になっていくから不思議だ。それほどまでに、人の痛みや悲しみに敏感だということなのだろう。だからこそ彼の音楽からは、ここまで希望の光を感じられるのだ。
終演後は、なんと自らが物販ブースで販売していたという佐藤タイジ。購入者一人ひとりに、サインと握手をしていたとのこと。そんなサプライズもなんとも彼らしい。観客にとって、最高のプレゼントになったに違いないはずだ。
○佐藤タイジ オフィシャル・サイト
http://www.myspace.com/satotaiji
○THEATRE BROOK オフィシャル・サイト
http://www.theatrebrook.com/
Text:松坂 愛
Photo:オフィシャル・フォトグラファー
Photo:オフィシャル・フォトグラファー
Posted by IE SOUND JAMBOREE at 15:45│Comments(0)
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