稲川淳二&アンプラグドライヴ

IE SOUND JAMBOREE

2010年01月28日 15:26




 本編のトリを務めたFLYING KIDSのライヴ後、伊江島と本島を繋ぐフェリーのチャーター便が無事に出港。少しの時間を挟んで、キャンパー限定のアンプラグドライヴへとシフトする。

 そのライヴの前には、冷えた体が温まるようにと島の人達が特製のチャンプルーを振る舞ってくれることに。なんとも嬉しい計らいに、感謝の気持ちばかりが沸いてくる。こんなにもアットホームなイベントを、今まで体験したことがあっただろうか。まさに、地元の人達との距離の近さはピカイチだ。顔を緩めながら幸せそうにいただく観客は、身も心も癒されたはず。

 そして、いよいよお待ちかねの時間へ。メインとなるのは、怪談でおなじみの稲川淳二だ。昼間以上に冷たい風と雨が降りしきる中、カラフルなカッパを着たキャンパー達が続々と集まってくる。並べられたイスに腰を下ろし、準備万端な観客。今か今かと待ちわびている様子がひしひしと伝わってきた。

 ライヴは24:00オンタイムにスタート。ゆっくりとした口調で語り始めていく彼。後方で見ていたものの、幾度となく背筋が寒くなる感覚に襲われてしまう。しかも怖さを加速させるように鳴り響く音色と、鳴り止まない風の音がたまらない。ともに話しを聞いていたスタッフが動くだけで、ビクビクしてしまうことも。
彼の怪談話しが終わるまで、緊迫した空気が張り詰めていた。これは、本当に貴重な体験だったように思う。


○稲川淳二オフィシャル・サイト
 http://www.j-inagawa.com/






 このイベントの最後となるのは、All Japan Goithやういずあす、伊禮俊一といった沖縄出身のアーティストによる大セッションだ。集まった人達やスタッフまでもが一斉にカチャーシーを踊る場面もあり、この上ない幸福感に包まれたまま締めくくられていった。


Text:松坂 愛
Photo:江森康之

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